正直に言おう。「ドラクエ7」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは何だろうか? 陰鬱なストーリー? それとも、最初のスライムに出会うまでの永遠とも思える時間?
2026年2月5日発売予定の『ドラゴンクエストVII Reimagined』。その体験版がリリースされた。
スクエニの最近の動向には懐疑的な私だが、「食わず嫌いは合理性に欠ける」ということで、早速Steam版をプレイしてみた。
難易度は最高の「いばらの道」。クリアまでの所要時間は約3時間半。
結論から言うと、「これは買ってしまうな」という出来だった。
かつてのトラウマ級の「ダルさ」がどう解消され、何が変わったのか。
デスクワーカー兼ゲーマーの視点で、「快適さ(テンポ)」と「新要素」を中心にレビューする。
1. 「戦闘」はPS2版DQ5の再来か。テンポ感が劇的に改善
RPGにおいて最も時間を費やす「戦闘」。
ここがダルいと大人の貴重な余暇が死ぬが、今作はここが一番の評価ポイントだ。
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「フィールドアタック」の導入
最近のRPG(『メタファー』など)で標準になりつつあるシステムが採用された。フィールド上のシンボル(敵)に攻撃してエンカウントすると、ダメージを与えた状態で戦闘開始。さらにレベル差があれば、戦闘画面に入らずに即撃破完了となる。探索のテンポを阻害しない、現代的な「正解」の調整だ。 -
「PS2版DQ5」を彷彿とさせる爆速戦闘
戦闘速度は3段階で変更可能。「最速」に設定すると、HD-2D版ドラクエ3のリメイクとは比べ物にならないほど早い。
敵が複数体同時に攻撃してくる演出もあり、とにかくテンポが良い。

スライムの一斉攻撃。戦闘のテンポは非常に快適
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「バースト」と「弱点開示」
ターン消費なしで発動できる「バースト(被ダメ無効や攻撃力アップなど)」により、雑魚戦はガンガン進み、ボス戦ではここぞという時の戦略性が生まれた。
また、敵の弱点(メラ系・ヒャド系何に弱気か、マヌーサは効くのか?など)が常に表示されるため、無駄な試し打ちをする必要がない。「合理的」である。

主人公のバースト。非常に有用。
2. 「世界一長いチュートリアル」は短縮されたか?
DQ7最大の懸念点である「最初の戦闘までの長さ」。 私のプレイでは約1時間かかった。
ただし、これは町の人全員に話しかけ、探索をじっくり行った結果だ。 体感としては、かつての「苦行」感は薄れている。
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移動のストレスがない: 最初から「ルーラ」がノーコストで使える。
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石版が見つかる: 「ここに石版がある」というアイコンが表示されるため、迷うことがない。
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マップがコンパクト: 無駄に広すぎず、カメラをぐるぐる回す必要も最小限。
「謎解きで詰まって数時間」という悲劇は、過去のものになったと言っていい。
3. 【賛否両論?】UIが「ドラクエ」じゃなくなっている
ここが一番驚いた(そして戸惑った)ポイントだ。
ドラクエといえば、黒背景に白枠のコマンドウィンドウがお馴染みだが、今作ではメニュー画面のUIが一新されている。

メニュー画面が大きく変わってびっくり
かなり現代風でスタイリッシュなのだが、長年のファンとしては「あれ、どうやるんだっけ?」と手が止まる瞬間があった。
まぁ慣れてしまえば、、、といった感じ。
また、例えば「小さなメダル」。
早速入手したものの、メニュー内のどこで枚数を確認できるのか、パッと見でわからなかった。(これはいまだに見つけられていない)
HD2Dリメイクでは、マップ画面に何枚集めたか表示されていて便利だったので、発売後のアプデでもいいからどこかしらに追加してもらえると嬉しい。
4. グラフィックと「ドールルック」
キャラクターは「ドールルック」と呼ばれる独特の質感。

頭でかい
最初は「頭でっかちだな」と感じたが、プレイしていると不思議と違和感が消える。
声優の演技もミスマッチ感がなく愛着が湧く。
BGMは3DS版に近い印象で、大きなアレンジはないが安定している。
ただ、カメラワークには注文をつけたい。 横回転はできるが、高さ調整や接写ができない。
「ドールルック」の質感が良いだけに、もっと寄って見たり、俯瞰でマップを見渡したりしたかった。製品版での改善……は間に合わないか。
5. 育成の楽しみと「モンスターの心」
今回は最初から「職業」に就いており、レベルアップとは別に職業ランクが上がることで特技を覚える。

さらに注目すべきは「モンスターの心」だ。 かつては転職用アイテムだったが、今作では「アクセサリー」として登場する。
装備すると「回避率UP」や「会心率UP」などの効果が得られる。

「誰にどの心をつけるか」というカスタマイズ性やその収集は、コツコツ育成が好きな私のような人間にはたまらない要素だ。
総評:スクエニに懐疑的だったが、これは「買い」だ
体験版の範囲(「いばらの道」で約3時間半)を遊んだ限り、「現代の忙しい大人が遊べるドラクエ7」に仕上がっていると感じた。
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ロード時間はほぼ皆無(Steam版)。
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戦闘と探索のテンポが極めて良い。
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育成要素(職業+モンスターの心)に深みがある。
ストーリー面でも冒頭のイベント進行に変化が見られた。リメイクにあたっての追加シナリオや変更点も期待できそうだ。

リメイク版のシナリオが楽しみ。
私は現在プレイ中の『ドラクエ2』を1月中に終わらせ、2月からはこの『ドラクエ7』の世界に(石版の謎にではなく、冒険そのものに)没頭する予定だ。
私はPC(Steam)版でプレイ予定だが、パッケージ派や、寝転がってプレイしたい派にはコンソール版が最適解だ。
発売日は2026年2月5日。今のうちに予約して、2月の週末を確保しておこう。
▼PS5版:安定した描画とトロフィー収集に
4Kモニターで「ドールルック」の質感を最大限に楽しみたいならこちら。ロード時間の短さは約束されている。
▼Switch・Switch 2版:寝ながらプレイ(至高)のために
「レベル上げはベッドの中でやりたい」という、私のような堕落……いや、合理的なプレイスタイルを好むならSwitch版ガオススメだ。
携帯モードの手軽さは、RPG消化において最強の武器になる。
Switch版
Switch 2版
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