なぜ今さらドラクエ?「定価では買いたくなかった」本音
正直に言います。 私は最近のスクウェア・エニックスという会社に対して、あまり良い感情を持っていません。
ドラクエ、FF、サガ。 青春ど真ん中を彩ってくれたメーカーですが、ここ最近のリリース作品の出来栄えには、悲しさを通り越して「もう期待するのはやめよう」とすら思っていました。
例えば『FF7 リバース』のような、(個人的には)少し寒さを感じる演出でげんなりしたくありません。
そして何より、前作『ドラクエ3 HD-2D』を購入・プレイした時の経験が大きいです。
最後まで遊びましたが、正直な感想は「これを定価(7,000円以上)で買うのは厳しいな…」というものでした。
だからこそ、今回の『ドラクエ1&2』もスルーする予定でした。
「じゃあ、なんで買ったの?」
と言われれば、「セールで安くなっていたから」。
そして何より、「なんだかんだ言っても、年に1本くらいは腰を据えてコマンドRPGをポチポチ遊びたい」という、体に染み付いた習慣が消えていなかったからです。
そんな「期待値低め・警戒心高め」で始めた『ドラゴンクエスト1&2』。
現在、ドラクエ1を7時間ほどプレイし、これからガライの墓へ突入する(まだローラ姫は助けていない)時点での、忖度なしの感想を書き残しておきます。
1. 「ウォーミングアップ」のつもりが、意外とガチだった
本作は『1&2』のセットですが、私にとっての本丸はパーティプレイでBGMが大好きな『2』。
正直、『1』の方は操作確認くらいの「ウォーミングアップ」のつもりでした。
しかし、難易度「いばらの道(ハードモード)」を選んだせいか、良い意味で裏切られました。

雑魚敵でも容赦ない。バトルスピードは「超はやい」でようやく快適なレベル。
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雑魚敵が殺しに来る: 序盤から雑魚が平気で「2回攻撃」をしてきます。一人旅なので、回復を怠ると普通に死にます。
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ボス戦の歯ごたえ: 「たたかう」と「ホイミ」の往復だけでは勝てません。3〜4回全滅して、相手の行動パターンを覚え、アイテムを準備してようやく勝てるバランス。
ただ、これが「理不尽」ではなく「心地よい」んです。
今作では「巻物」を使って特技を覚える仕様なのですが、道中で拾ったアイテムや覚えた特技を駆使して、戦術を組み立てる楽しさがある。
「脳死でポチポチ」ではなく、ちゃんと「ゲーム」させられている感覚があります。
2. 「ドラクエ3 HD-2D」より良かった点
個人的に一番評価したいのが、「余計な味付け(虚無要素)がない」ことです。
前作『ドラクエ3 HD-2D』では、モンスター集めや闘技場といった追加要素がありましたが、正直に言ってしまうと「やだ、なにこれ…」と感じていました。
やらされている感だけの作業は、我々のような世代には苦痛でしかありません。
対して今回は、今のところそういったノイズがありません。
追加されたのは、メインストーリーを補完する登場人物やイベントのみ。
「原作の行間を埋める肉付け」として機能しており、テンポを削ぐことなく、コツコツと強くなるドラクエ本来の楽しさを味わえています。
3. 気になった点・不満点
もちろん、「うーん」と思う箇所もいくつかあります。
▼ 全滅後のテンポが悪い
難易度が高いので結構な頻度で全滅するのですが、リトライの選択肢が出るまでに微妙な「待ち時間」があります。
死にゲーとしての調整なら、ここはサクサク再開させてほしかった。
▼ フィールドの便利機能と、グラフィックの惜しさ
探索面では、よく使う呪文(ホイミやルーラなど)やアイテムを登録してワンボタンで使用できる「ショートカット機能」があり、これは非常に快適でした。(ドラクエ3にもあったかな?あったかも?)

ワンボタンで呼び出せるショートカット機能は探索で非常に便利。
ただ、グラフィックに関しては「惜しい」の一言。 背景のHD-2Dは美しいのですが、肝心の「キャラクターモデル(ドット絵)」が、どうにも背景から浮いているというか…。
「今の技術なら、もう少し魅力的に描けたのでは?」という、なんとも言えない締まりのなさを感じてしまいました。

背景のHD-2Dは美しいが、ドット絵のキャラクターが少し浮いて見えることも。
▼ 妖精のノリに違和感
これは世界観の問題ですが…出てくる妖精のノリが、なんか軽い(笑)。
『ドラクエ9』のようなギャルっぽい性格付けがされているのですが、シリアスな冒険の中でそこだけ違和感があります。
「最近のドラクエはこういう世界観だ」と理解はしていますが、FC版の雰囲気を求めていると面食らうかもしれません。

妖精の口調が現代風のギャルっぽく、浮いているように感じた
▼ BGMの「原作切り替え」がない
これは声を大にして言いたい。
先日発売された『ロマンシング サ・ガ2 リメイク』では、BGMを当時のオリジナル音源に切り替える機能がありました。
しかし本作はドラクエ3リメイク同様にそれがありません。
FC版のピコピコ音で遊びたいファンへの配慮がないあたり、「制作側の作品愛の差」を感じてしまいました。
まとめ:食わず嫌いはもったいない「良作」でした
冒頭で「セールだから買った」「スクエニには期待していない」などと散々書きましたが、7時間プレイした今の正直な感想は、「ごめん、普通に面白いわ」です。
私が購入したのはsteamセール期間中でしたが、この「余計なことをせず、堅実に冒険させてくれるドラクエ」の体験は、セール価格でなくても十分に価値があると感じました。
年末年始やお盆休み、あるいはふと「レベル上げしたいな」と思った週末に遊ぶゲームとして、非常に優秀な一本です。
💡 最後に購入のアドバイス:買うなら「パッケージ版」で!
もしこれから遊ぶなら、セール中かどうかにかかわらず、PS5やSwitchの「パッケージ版」を買うことを強くおすすめします。
理由はシンプルで、「保険」になるからです。
いくら私が「良作だ」と言っても、ゲームには合う・合わないがあります。
もしダウンロード版を買って「自分には合わない」となったらそれまでですが、パッケージ版ならメルカリやショップで売ることができます。
「面白そうだからやってみる。でも万が一のために売れるようにしておく」 この気楽なスタンスで挑めるのが、家庭用ゲーム機の最大のメリットです。
▼ 快適さ重視なら「PS5版」
ロード時間の短さや動作の安定感はPS5が最強です。ストレスなくサクサク遊びたいならこちら。
▼ 手軽さ重視なら「Switch版」
携帯モードで寝転がって遊べるのはSwitchだけの特権。「コタツでドラクエ」を地で行くならこちら。
私はこのまま『1』をクリアして、本命の『2』のワクワク感を確かめに行こうと思います。 (どうか『2』のロンダルキアで理不尽な難易度になっていませんように…)
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