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資産形成

他人事じゃない!SBI証券不正アクセス対策 - 子どものNISA口座も守るための完全チェックリスト【2025年最新版】

1.はじめに:家族のSBI証券口座、そのセキュリティは大丈夫?

「子供の将来のために始めたNISA口座、セキュリティは大丈夫…?」そんな不安を抱えている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。資産形成の必要性が高まる中、自分だけでなく子供の証券口座を開設・管理する方が増えています。私たち親世代が、子供の将来のために資産を育むことは、非常に素晴らしいことです。

しかし、その一方で、今年(2025年)に入り、ネット証券口座を狙った不正ログイン被害が後を絶たない状況をご存知でしょうか? 金融庁からも注意喚起がなされているように、最近の報道では、短期間で数千件規模の不正アクセス、そして時には数億円から数十億円規模にも及ぶ不正取引が報告されるケースもあり、まさに「他人事ではない」深刻な事態となっています。

従来の不正送金だけでなく、保有株式の不正売買や、市場を操作するような巧妙な手口も確認されており、大切に育ててきた家族の資産が、サイバー攻撃の脅威に常にさらされているのです。

「家族の大切な資産」をサイバー犯罪から守るためのセキュリティ対策は、もはや投資における「守り」の最重要課題と言えるでしょう。本記事では、SBI証券ユーザーである私たちが、愛する家族の未来を守るために、今日から具体的に実践できるセキュリティ対策を、分かりやすく徹底解説します。私自身も最近、この記事を執筆するにあたり、改めて自身と子供の口座のセキュリティ設定をつぶさに点検し、ログイン通知設定や各種認証の強化、パスワード変更などを実施しました。 その経験も踏まえ、一つひとつ確認し、安心を手に入れましょう。

2.知っておきたい!不正ログインは、なぜあなたの口座を狙うのか?

不正ログインの手口は日々巧妙化しています。SBI証券公式サイトでも具体的な手口について注意喚起がなされているように、主に、皆さんのIDやパスワードといった個人情報が何らかの形で盗み取られ、悪用されることで不正アクセスが行われます。

例えば、SBI証券を名乗り、「お客様の口座に不正アクセスが検知されました」「セキュリティ強化のため、至急ご確認ください」「パスワードがまもなく失効します」といった緊急性や不安を煽る件名・内容のメールやSMSを送りつけ、本文中のリンクから偽のログインページ(フィッシングサイト)へ誘導する手口が典型的です。 偽サイトは本物そっくりに作られており、そこでID、パスワード、さらには二段階認証のコードや取引パスワードまでも入力させ、情報を根こそぎ盗み取ろうとします。

もし、自分と子供の口座を複数管理している場合、一つでも情報が漏れてしまうと、他の口座にもリスクが及ぶ可能性があります。そのため、口座ごとに異なる強固な対策を講じること、そして家族全員でセキュリティ意識を高めることが何よりも重要になります。この記事をきっかけに、ぜひ一度ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

3.家族の資産を守る!SBI証券 必須セキュリティ対策チェックリスト

自分と子供、それぞれの口座を安全に保つために、今すぐできる必須の対策を確認し、実践しましょう。

□ 強力なパスワードの設定と使い回しの絶対禁止

自分と子供、それぞれの口座に異なる、複雑なパスワードを設定することが極めて重要です。パスワードは、英数字・大文字・小文字・記号を組み合わせた12桁以上(できれば16桁以上)のものにしましょう。他のウェブサービスで利用しているパスワードの使い回しは、情報漏洩のリスクを飛躍的に高めるため、絶対に避けてください。信頼できるパスワード管理ツール(※)の活用も有効ですし、積極的に検討すべきです。

(※パスワード管理ツールは、事前にセキュリティ機能や提供元の信頼性をしっかり確認し、安全なものを選びましょう。)

私自身も、今回の見直しで自分と子供の口座のパスワードを、それぞれ全く異なる複雑なものに更新しました。

今すぐパスワードを見直す!

□ SBI証券必須の二段階認証:「デバイス認証」と「FIDO認証」を徹底設定!(2025年5月31日以降は原則必須化となります)

SBI証券ではお客様の大切な資産を守るため、2025年5月31日よりログイン時の多要素認証が原則必須化されます。これは、ID・パスワードに加え、追加の認証手段を導入することで不正ログインのリスクを大幅に低減する重要な措置です。必須となる認証方法の中心は「デバイス認証」と、より強固な「FIDO認証」です。これらを活用しセキュリティレベルを格段に向上させましょう。

(以下、SBI証券公式サイトより引用し、一部筆者追記)

  • デバイス認証: 「デバイス認証」はお客さまご利用の端末を認証することにより、当社WEBサイトにログインできる端末を制限するログイン認証方式です。当社サーバーからお客さまの端末へ識別情報を発行し、ログイン時にその識別情報を確認することで、ログイン認証を行います。
  • FIDO認証: FIDO(スマホ認証)は、パスワード等に加えて、お客さまのスマートフォンに登録された本人確認情報(顔認証・指紋認証など)を利用する多要素認証です。パスワード等による認証に比べ、より安全にログインいただけます。より安全にご利用いただくため、アプリをご利用にならないお客さまにおきましてもFIDO認証のご登録が必須(2025/5/31より原則必須化)となります。FIDO認証をご登録いただくと登録端末以外からは対象のアプリ・ツールなどへのアクセスを防ぐことができます。第三者からのログイン抑止としてFIDO認証を是非ご登録ください。

これらの認証方法は、SBI証券のウェブサイトやアプリから設定変更が可能です。いずれかの方法(あるいは複数)を必ず設定し、不正アクセスから口座を守りましょう。

デバイス認証・FIDO認証を今すぐ設定!

□ 取引パスワードの適切な管理

ログイン用とは別に、取引専用のパスワードも必ず設定し、厳重に管理することで二重の守りとしましょう。

取引パスワードも強化・個別管理!

□ 登録メールアドレス・電話番号の最新化と定期確認

連絡先(メール・電話)は常に最新の状態に。SBI証券からの緊急アラートを確実に受け取り、早期対応に繋げましょう。

登録情報を今一度確認!

4.さらに安心!SBI証券でできるセキュリティ強化策

必須対策に加え、さらにセキュリティを高めるための対策を講じ、盤石な守りを築きましょう。

□ PC・スマートフォンのセキュリティ対策は万全に

利用のPCやスマホのOSやソフトは常に最新版に。不審なメールやURLは開かないよう家族で共有を。

□ SBI証券へのアクセスは必ず公式ルートから

SBI証券へはブックマークや公式アプリからアクセスを徹底。メールや検索結果のリンクから安易にアクセスするのは、偽サイトへ誘導されるリスクがあるため大変危険です。 アクセス先のURLが本当にSBI証券の正しいドメイン(例:sbisec.co.jpやsbi.co.jpで始まるものなど)であるかも確認しましょう。

□ ログイン通知サービスの活用

ログイン通知サービスは必ず有効に。不審なアクセスを即座に把握できます。 私は自身と子供、両方の口座でログイン通知を有効にし、常にアクセス状況を把握できるようにしています。

□ 子供の口座を守る鉄壁設定:アプリログイン禁止と出金停止

特に子供の口座など、日常的な取引が少ない、あるいは保護者が管理する口座の場合、「アプリからのログインを禁止する」設定や、「出金自体を一時的に停止する(または出金先口座を厳格に限定し、普段は出金不可に設定する)」設定が非常に有効です。我が家では、子供の口座に対してはこの両方を適用し、不正利用のリスクを物理的に遮断しています。 必要な時だけ設定を一部解除する運用を考えています。

□ 公共Wi-Fiでの利用は原則NG!

公共Wi-Fiでの取引は避け、必要な場合はVPN等で安全を確保しましょう。

□ 不審な連絡はSBI証券に「自分で調べて」直接確認

SBI証券を名乗る不審な連絡(メール、SMS、電話)があった場合、SBI証券がメール等でパスワードや認証コードを直接聞くことは絶対にないことを念頭に、慌てず対処しましょう。

記載された連絡先やリンクは絶対に利用せず、必ず自身で検索したSBI証券の公式サイトにある公式の連絡先に直接問い合わせて真偽を確認してください。

6.まとめ:家族の未来を守るために、今すぐできることを始めよう

「貯蓄から投資へ」という大きな流れの中で、自分と家族の資産形成はますます重要になっています。しかし、資産を増やす「攻め」の投資と同じくらい、あるいはそれ以上に、不正アクセスから虎の子の資産を守る「守り」のセキュリティ対策は不可欠です。

「自分は大丈夫」「うちの子供の口座は少額だから狙われない」といった根拠のない自信や思い込みは捨て、常に警戒心を持ち、最新の情報をキャッチアップして対策を講じることが、私たち投資家一人ひとりに求められています。特に、子供名義の口座を管理する親としては、その責任はより一層重いものと自覚したいものです。

私自身、今回ご紹介したようなパスワード変更、必須となったデバイス認証・FIDO認証の設定(自身の口座でのFIDO認証、子供の口座でのデバイス認証)、そして子供の口座では出金停止やアプリログイン禁止といった具体的な対策を講じたことで、以前にも増して安心して資産を管理できるようになったと実感しています。

SBI証券が提供するセキュリティ機能を最大限に活用し、自分と家族の大切な資産を悪意ある第三者からしっかりと守り抜き、安心で安全な資産運用を目指しましょう。

共に、安全な投資ライフを送るために、今日からできる対策を始めてみませんか? まずはこの記事を参考に、自分と家族の全口座でパスワードの見直しと、必須とされている「デバイス認証」または「FIDO認証」の設定状況を再確認することから始めてみましょう!


※本記事の情報は2025年5月28日現在のものです。金融機関のサービス内容やセキュリティに関する推奨事項は変更される場合がありますので、最新の情報は必ずSBI証券の公式サイト等でご確認ください。

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