2020年頃から愛用してきた初代「AirPods Pro」。
ノイズキャンセリングの静寂とApple製品間のシームレスな連携に感動し、当時は約3万円と高価でしたが毎日手放せない相棒でした。
しかし、購入から数年が経過し、さすがに限界が見えてきました。
具体的には、接続時や使用中に「ザーッ」という砂嵐のような異音が混じるようになり、バッテリーも2〜3時間程度で切れてしまう状態に。さらに、通話相手からは「マイクの音がくぐもって聞こえる」と指摘されるなど、明らかに寿命を迎えていました。加えて、気のせいかノイズキャンセリングの効きも以前より弱く感じるようになっていたのです。
買い替えを検討したものの、現在の最新モデルである「AirPods Pro」はなんと42,800円(※記事執筆時点)。決して買えない金額ではありませんが、冷静に考えて、数年でバッテリーが消耗するデバイスに4万円以上をポンと出すのは躊躇します。正直、1万円台のイヤホンでも悩むところなのに、4万円超えという価格設定は少し強気すぎると感じていました。
そんな時、YouTubeの「トーマスガジェマガ」さんの動画で気になっていたのが、Ankerの最新ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 5」でした。
正直、他のメーカーのイヤホンをあれこれ比較検討する気は起きず、私の中での選択肢は「4万円超えの現行AirPodsを買うか」「次期AirPodsを待つか」「とりあえずLiberty 5を試してみるか」の3択に絞られました。
結果として、定価14,990円のLiberty 5を試してみることにしました。
今回は、初代AirPods ProからAnker Liberty 5へ乗り換えてみて感じた、「大人の賢い選択」と「脱Apple」へのリアルな感想を、等身大でお届けします。
1. 「Appleの所有欲」 vs 「Ankerの実用性」

まずは、1週間じっくり使ってみての率直な比較をまとめてみました。
| 比較項目 | Anker Soundcore Liberty 5 | AirPods Pro(初代・長年使用) |
| 通常価格 | 14,990円(定価) | 約30,000円(当時購入価格) |
| 音質・ノイキャン | 音に厚みあり。電車内でもノイキャンがはっきり効く | 経年劣化か、最近は弱く感じていた |
| 機器の切り替え | スマホ⇔Windowsが1秒未満で切り替わる! | Windows PCとの相性は微妙… |
| 質感・デザイン | マットで肌触りは良いが、ややプラスチック感がある | ケース・本体ともに重厚感と高級感あり |
| 操作性 | スライド式ケースは快適。つまみの押し心地は少し弱い | スムーズでクリック感もしっかり |
ちなみに、Liberty 5はAmazonなどのセールタイミングを狙えば20%オフ(11,990円)前後で買えることもあります。私も運良くそのタイミングで購入できました。
2. Liberty 5の「ここが良かった!」実体験
■ 定価1.5万円で実感する技術の進歩
5年という年月の差があるとはいえ、最新AirPods Proの約3分の1の価格で、初代を凌駕する体験ができたのは驚きです。音質はアプリでカスタマイズ可能ですが、初期状態でもAirPodsより厚みのある音だと感じました。
また、ノイズキャンセリングも非常に優秀です。実際に通勤電車で使ってみましたが、少し音量を上げていることも相まって、電車の走行音がほとんど気にならないレベルまでスッと消えてくれました。経年劣化していたAirPodsよりもはっきりと静寂を感じることができ、通勤時間の没入感が格段に上がっています。
■ Windowsユーザーの救世主「マルチポイント接続」
私にとって最大のメリットだったのが、このマルチポイント接続です。自宅のWindows PCとスマホの切り替えが、なんと1秒未満でスムーズに完了します。
AirPodsはApple製品間の連携こそ神がかっていましたが、Windows環境での使用感は個人的にイマイチでした。ブログ執筆などでWindows PCをメインに使っている私にとって、このストレスフリーな切り替えは圧勝と言わざるを得ません。
■ iPhoneとの接続も爆速
「Apple純正じゃないと、iPhoneに繋がるのが遅いのでは?」と少し心配していましたが、全くの杞憂でした。AirPodsと変わらないスピードでサクッと接続されます。

3. 隠さず伝える「気になった点・妥協点」
もちろん、完璧というわけではありません。AirPodsから乗り換えて「ここはAppleのほうが上だな」と感じたリアルな妥協点もいくつかあります。
■ ホワイトノイズが少し強め
AirPodsも皆無ではありませんでしたが、Liberty 5は無音時や外音取り込みモードの際、「サーッ」というホワイトノイズがやや強く感じられます。慣れればどうという事はありませんが、最初は少し気になりました。
■ 「ダイナミックアイランド」の恩恵が消えた
これが地味に一番の「脱Appleの喪失感」かもしれません。AirPodsは耳に付けた瞬間、iPhoneのダイナミックアイランド(画面上部)にサッと接続状況が表示されていました。
しかしLiberty 5の場合、その表示がありません(接続した瞬間に一瞬だけボリューム表示は出ますが、見逃しがちです)。画面をパッと見ただけでは繋がっているか分からず、わざわざコントロールセンター(右上からのスワイプ)を開くか、音量を操作してBluetoothアイコンを確認する手間が増えました。Apple独自の「かゆいところに手が届くUX」の偉大さを痛感した瞬間です。
■ つまみ操作の「クリック感」はAppleに軍配
ハードウェアの細かな作り込みの違いを感じたのが「イヤホン本体のつまみ操作」です。誤動作するわけではないのですが、押下部分が小さく、感触が「プチプチ」といった感じで少し押した感が弱く感じます。ノイズキャンセリングと外音取り込みの切り替えを行う際なども、AirPods Proの「しっかり押した感(確実なフィードバック)」には及びません。
また、Liberty 5のケース自体は、スライド開閉がスムーズでとても快適です。ただ、イヤホン本体のプラスチック感や操作時の軽さを含め、プロダクト全体から伝わる「重厚感」や「指先の細かなUX」という点においては、やはり価格差なりのAppleの凄みを実感しました。

4. まとめ:もはやAirPods Proを選ぶ理由は見当たらない
イヤホンという数年で寿命を迎える消耗品に対して、Appleの「細部の作り込み」や「エコシステムのシームレスな快適さ」に、プラス数万円(最新モデルなら約4.3万円)を支払う価値があるのか?
1週間じっくり使い込んで出た結論は、「圧倒的にコスパが良く、満足度が高いのはAnker Liberty 5」でした。
確かにプロダクトとしての細かな高級感はAirPodsに軍配が上がります。しかし、「じゃあそのクリック感やブランドのために数万円の差額を払うか?」と聞かれれば、答えは明確にNOです。
電車内の騒音をスッと消してくれる強力なノイキャン、厚みのある音質、そしてWindows PCとスマホを一瞬で繋ぎ変えてくれるマルチポイント接続。実用面での完成度があまりにも高いため、正直なところ私の中で「もうAirPods Proを積極的に選ぶ理由は見当たらない」というのがリアルな感想です。
iPhone、iPad、MacBookなど、これまで当たり前のようにApple製品を使ってきましたが、今回のイヤホン選びを通して、知らず知らずのうちに払っていた「Apple税」の高さに改めて気づかされました。強いこだわりを手放せば、今の時代、手頃な価格で十分に大満足できる環境が整うのだと身をもって実感しました。
そろそろ新しいイヤホンが欲しいけれど、最新の高級機は高すぎる…と迷っている方には、自信を持っておすすめできる選択肢です。